角地に建つ秋田杉板張りの重厚な外観のI邸は、完成までに十年を費やした住まい。施主のIさんのために祖父が植えた所有する山の杉の木を新居の建築材として活用する準備から住まいづくりが始まりました。Iさんの家づくりを担当したのは代表の佐藤東。木材の知見や温熱環境など、家づくりの考え方がIさんの理想に叶い、プランや設備の選定はおまかせで設計を進めました。我が社が住まい研究機関「新住協」会員であったことも信頼の理由のひとつ。
自分たちの世代だけでなく子どもや孫の代まで住み継げるよう、I邸は長期優良住宅の認定を受けています。住宅の長寿命化を目的とする認定基準は、ライフスタイルの変化に応じた間取りの変更が可能であることや、耐震性、省エネルギー性、数世代で構造躯体が使用できる剛健さなど多岐にわたります。1階は極力壁で仕切らず、引き戸を活用し、敷地に余白がある面に掃出し窓やウッドデッキを設けて玄関以外の出入り口も確保して、介護車両の出入りや将来の増築に備えています。
Iさんの祖父がそうしたように、先の世代までを見据えた住まいが完成しました。