加藤哲建築事務所

本荘の家(2019)
この家は若い夫婦のための住まい。共働きで子育てに取り組むNさん夫妻と弊社が二人三脚で見つけたのは、南側に開けた住宅地でした。
庭や菜園づくりを共通の趣味にと願う夫妻のため、十分なスペースを残して建物を配置。畑仕事の合間のお茶や子どもたちとの遊び場として、軒のある縁側が回されています。少しの雨なら窓を開けたまま通風を確保でき、夏の日差しを遮るのにも有効です。
Nさん夫妻の希望を叶えながら、予算内に納める工夫にも知恵と力を尽くしました。
「できるだけ多い個室の確保や、畑や庭のための敷地、吹き抜けもマストと、無理難題を自分たちでも自覚しながら話した要望に、期待以上のプランニングと予算で応えてくれました」とうれしいコメントをくださったご主人。
懐かしさと新しさがバランスよく取り入れたN邸は、若い今だけでなく、数十年後の夫妻にもしっくり馴染む住まい。年々深みと愛着を増していく懐の深さのある空間となりました。

熱効率の良いシンプルな箱型の形状に軒を回した外観。堀やデッキは流通材を活用して施工コストやメンテナンスに配慮

夫妻の希望により、1階部分には栗の床材を使用

開放感と採光のために2階オープンスペースに通じた吹き抜け。

奥さんこだわりのキッチンは作業台と収納をオーダーメイドで

障子と造作棚などの線を丁寧に揃えたキッチンからの眺め

玄関脇の和室は客間やお昼寝スペースとして

階段の踏み板の丸柱の欠き込みや八角形に面取りされた木製手摺りなど腕の見せどころ

建具の納まりや真鍮レールのセレクトなど、設計者の細かな計画が愛着に

2階は節有りの杉板の床。夫妻のセルフ施工でオイル塗装に挑戦

玄関には奥行きのあるシュークローゼット

一覧に戻る

Inquiry

ご相談・資料請求はこちらからどうぞ