加藤哲建築事務所

広面の家(2013)
数年前から住まいづくりを模索して見学会に足を運んでいたSさん。
会話の回数を重ねるうち、明かされた胸の内は「八角形の家に住みたい」という稀な要望でした。担当以外の大工職人も設計段階から関心を持って知恵を出し合い、設計施工の方向性を検討。工事の間もみんな興味津々で進捗を見守りました。
木造技術を磨いてきた職人のチャレンジ精神を掻き立てる八角形の家づくりは、会社にとっても後世に残る伝承した技の見せどころに。何度も推敲を重ね、Sさんの希望する八角形の家の設計図が完成しました。
東西南北のみならず、8方向から光が入る八角形の家。壁一面の面積が四角の家よりも狭く、風や音の影響を逃しやすい構造でもあります。
さらに円に限りなく近い八角形は動線にも優れ、家事の省力化を可能に。
梁が放射状に伸びた1階フロアはリビングとキッチン、ユーティリティが八角形の大黒柱を中心に配され、暮らしやすさにも優れた形状です。

目の前に流れる太平川と山々の四季の移ろい、田舎風景が一望できる静かな佇まい

広々とした玄関ホールも八角形ならではの使い心地に

放射状にのびる梁が視界の広がりを誘導。自然と視線の合う身体の向きになるのも形状の利のひとつ

設計と木工の技が集まった梁り組みは2階の階段ホールから臨める

勾配と壁の角度を利用してベッドとしても使えるロフトスペース

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